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門司港(mojikoのオブジェ)

門司港

2023/09/30

大正ロマン・昭和モダンの雰囲気が漂う港町「門司港」の観光まとめ

門司港(もじこう)は、福岡県北九州市門司(もじ)区にある門司港駅を中心としたエリアです。観光地としても有名で、海岸沿いの倉庫群や歴史的建造物が立ち並ぶ古い港町の雰囲気が残るエリアです。 現在は北九州港の一部となっていて、「門司港」という名前の港はありませんが、門司港があったエリアであることと、地域交通の要衝である「門司港駅」に由来する名前です。大正ロマン、昭和モダンとは、1910年代から1930年代にかけて花開いた日本風と西洋風の様式が混じりあった、懐かしさを感じる古風な雰囲気のなかにも近代的な要素が感じられる文化のことです。

関門接続ルート

1889年、門司港は、石炭、硫黄、米、麦、小麦粉の5品目を取り扱う国の特別輸出港に指定されると、金融機関、海運会社、商社の支店が相次いで進出して、大陸航路の貿易港として急速に発展していきます。また、この頃は、関門海峡を横断する関門トンネルや関門橋がまだ建設されてはなく、関門連絡船が数多く運航されていたので、門司港は九州の玄関口としての役割も果たしていました。しかし、1942年に関門鉄道トンネルが開通して、門司港駅を経由しなくても本州との物流のやり取りが可能になったことや、戦後(1945年)の大陸貿易が途絶えたことなどによって次第に貿易港としての地位を失っていきました。

門司港レトロ(門司港駅)

1988年、門司港駅の駅舎が国の重要文化財に指定されたことを契機に、門司港の周辺は、19世紀末から20世紀初頭の歴史的建造物を活用した「門司港レトロ」地区として整備されて、現在は年間200万人以上の観光客が訪れています。

門司港レトロ地区の主な歴史的建造物としては、門司港駅、九州鉄道記念館旧大阪商船旧三井倶楽部旧門司税関門司電気通信レトロ館などがあります。詳細については「門司港レトロ」の項で解説しています。

九州鉄道記念館

九州鉄道記念館(JR門司港駅から徒歩2分)は、1891年に九州で最初にできた「九州鉄道会社」の本社ビルを利用した鉄道博物館です。館内では、九州の鉄道の歴史を当時の写真や模型などで紹介しています。屋外には蒸気機関車や特急電車など、懐かしい実物車両が展示されていて、その一部には実際に乗車することもできます。また、実際の鉄道と同じような設備があり、子供でも運転できるミニ鉄道公園などもあります。詳細については「九州鉄道記念館」の項で解説しています。

門司港は「バナナの叩き売り」の発祥の地です。バナナの叩き売りとは、門司港で発展したといわれるバナナを競りで売る方法です。 販売者は軽妙なスピーチで客を呼び込み、高い価格から徐々に値下げしていきます。 販売者にはアシスタントが同行していて、代金を受け取ったり、バナナを新聞紙に包んで購入客に手渡したりします。

はじめて日本にバナナが商業輸入されたのは1903年です。大阪商船 基隆(きーるん)支店の都島金次郎が台湾から神戸にバナナを7籠(約420㎏)持ち込んだのが始まりです。

ちなみに、バナナが段ボール箱で輸入されるまでは、竹籠に入れて輸送されていました。20世紀初頭まで、1籠60㎏の取引が中心でした。

その後、バナナの輸入量が増えてくると、バナナの荷揚げは、台湾と地理的に近い関係もあって門司港で行われるようになりました。熟成した黄色いバナナには害虫が寄生している恐れがあるので、害虫の侵入を防止するために、黄色いバナナの輸入が禁止されています。よって、日本で荷揚げされたばかりのバナナはすべて青い未熟なバナナで、湿度が高い室(むろ)で追熟して黄色く熟成させてから市場に出回ります。ところが、輸送中に蒸れてしまったり、キズがあったりして、出来るだけ早く換金する手段として、露店などで売られるようになったのが「バナナの叩き売り」のはじまりです。

JR門司港駅前(旧門司三井倶楽部側)には「バナナの叩き売り発祥の地」の記念碑が建っていて、「門司港レトロ観光物産館 港ハウス」(JR門司港駅から徒歩6分)では、毎月の土日の13時からバナナの叩き売りの実演も行われています。(休演する場合もあるため要確認)

海峡プラザ(バナナマンの像)

海峡プラザ(JR門司港駅から徒歩5分)の前には、バナナの叩き売りのイメージキャラクター、バナナマンとバナナマンブラックの像が立っています。ユニークなポーズをした顔がリアル過ぎる人形で、人気の記念撮影スポットになっています。海峡プラザは、ご当地グルメが楽しめるレストランのほか、カフェ、雑貨店、海産物店、土産店などがずらりと並ぶ複合商業施設です。

関門海峡ミュージアム

関門海峡ミュージアム(JR門司港駅から徒歩8分)は、さまざまな演出で関門海峡の歴史・文化・自然を紹介する体験型博物館です。国内最大級のスクリーンで映像とリンクした体験が楽しめる「海峡アトリウム」、関門海峡が舞台となった歴史場面を人形アートで再現する「海峡歴史回廊」、操船シミュレーションなどが体験できる「海峡体験ゾーン」、大正時代(1912年~1926年)の門司港の街並みを再現した「海峡レトロ通り」などがあります。また、門司港発祥の「バナナの叩き売り」に関連した「門司港バナナ資料室」も併設されています。詳細については「関門海峡ミュージアム」の項で解説しています。

巌流島

関門海峡には、二刀流の宮本武蔵、秘剣つばめ返しの佐々木小次郎の決闘の地として有名な巌流島(船島)があります。巌流島までの連絡船は下関側の「唐戸桟橋」、または門司港駅近くの「門司港桟橋」から発着しています。乗船時間は片道約10分です。門司港発着便の巌流島航路の平日運航は、現在休止となっていて土日休日のみの運航となっています。船内アナウンスで巌流島の歴史を紹介しています。次の連絡船までの時間を考慮しながらですが、巌流島の観光は1時間程度あれば十分です。

跳ね橋(ブルーウィングもじ)

「ブルーウィングもじ」(JR門司港駅から徒歩5分)は、旧門司港の船溜りにかかる青い跳ね橋です。全長約108mの日本最大級の歩行者専用の跳ね橋で、毎日10時から16時の間に合計6回、水面と60度の角度に跳ね上がります。跳ね橋が開くまでに必要な時間は4分、開いている時間は20分、閉じるまでに8分かかります。

「ブルーウィングもじ」は恋人の聖地に選定されていて、跳ね橋が閉じて最初に手をつないで渡ったカップルは一生結ばれるといわれています。また、夜はライトアップされたレトロな港町を眺めながら、足元が照らされた橋を渡るのもおすすめです。

開始時間:10:00、11:00、13:00、14:00、15:00、16:00

終了時間:10:20、11:20、13:20、14:20、15:20、16:20

門司港レトロ展望室

門司港レトロ展望室(JR門司港駅から徒歩8分)は、日本を代表する建築家 黒川紀章氏が設計した超高層マンション「門司港レトロハイマート」の最上階31階にあります。高さ103mから関門海峡や門司港レトロの町並みを見渡せる絶景ポイントです。夜景は、恋人たちのデートスポットとしてとても人気です。営業時間 : 10:00〜22:00 (最終入館21:30)

門司港レトロ観光線(レトロライン)

平成筑豊鉄道の門司港レトロ観光線*は、JR門司港駅に隣接する九州鉄道記念館から門司港レトロ地区の市街地を通り、関門橋を潜って、和布刈(めかり)公園まで向かう観光トロッコ列車です。愛称は「潮風号」。和布刈神社に参拝したい人、関門トンネルを歩きたい人、関門橋を間近で見たい人におすすめです。路線の総延長は2.1km、駅数は九州鉄道記念駅、出光美術館駅、ノーフォーク広場駅、関門海峡めかり駅の4駅。定期運行は、土日休日(年末年始除く、通年)および春休み・夏休みシーズンです。九州鉄道記念駅から関門海峡布刈駅間までの乗車時間は10分、折り返しの待ち時間10分、10時台から17時台まで40分の間隔で1日11往復を運行しています。21時台まで夜間運行(6往復)する日もあります。

*ネーミングライツ制度により門司港レトロ観光線は北九州銀行レトロラインの愛称があります。

和布刈公園(第二展望台)

和布刈(めかり)公園は九州の最北端、瀬戸内海国立公園の西端に位置し、門司城跡を擁する古城山一帯を整備した都市公園です。総面積37.1haです。広大な公園内にはウォーターフロントエリアも含まれていて、関門海峡や関門橋、行き交う船を間近で眺めることができます。また、関門海峡と関門橋が一望できる「第二展望台」からは、門司港から下関までの大パノラマが広がります。日中はもちろん、ライトアップされた関門橋や市街地の灯りが彩る夜景は人気を集めています。詳細については「和布刈公園」の項で解説しています。第二展望台までのアクセスは、門司港レトロ観光線 ノーフォーク広場駅下車徒歩15分、あるいは門司港駅前から西鉄バス(和布刈行)和布刈公園前バス停下車徒歩15分です。

和布刈神社

和布刈公園の西端に和布刈神社は鎮座しています。西暦200年に神功皇后が三韓征伐の後に創建されたと伝わります。毎年旧暦の元旦の未明に行われる「和布刈神事」が有名です。詳細については「和布刈神社」の項で解説しています。和布刈神社のアクセスは門司港レトロ観光線 関門海峡めかり駅下車徒歩8分、あるいは門司港駅前から西鉄バス(和布刈行)和布刈神社前バス停下車徒歩すぐです。

関門トンネル人道

和布刈神社と隣接して関門トンネル人道の入口(門司側)があります。関門トンネル人道は観光名所になっていて、関門海峡の海底を歩いて渡ることができます。15分程度で下関の観光名所の「みもすそ川公園」(壇ノ浦古戦場跡)に出られます。詳細については「関門トンネル」の項で解説しています。

門司港レトロ(焼きカレー)

門司港レトロ地区を代表するご当地グルメが「焼きカレー」です。昭和30年代(1955~1964)に栄町銀天街にあった和食店で、余ったカレーを土鍋でドリア風にオーブンで焼いて食べたまかない料理が好評だったので、そのあとメニューとして出したのが始まりです。(まかない料理とは、客に出すのではなく、店の従業員のために作る料理のことです)

焼きカレーは、ご飯にカレー、チーズ、卵を乗せてオーブンで焼いたものが定番ですが、味や見た目、具材はお店によって異なります。 フグやタコなどの魚介類をトッピングするお店もあって、お店ごとにさまざまな味を楽しむことができます。

現在では、門司港レトロ地区の専門店やカフェ、レストランなど、さまざまな飲食店で焼きカレーが提供されています。

 

門司港までのアクセス

羽田空港(東京)から北九州空港まで約1時間50分。北九州空港からJR小倉駅まで西鉄バスで約35分。

JR新大阪駅からJR小倉駅まで新幹線で約2時間20分。

JR小倉駅から鹿児島本線(門司港駅行き)で約15分、JR門司港駅下車徒歩

すぐ。

この記事を書いた人

どもども

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