銀山温泉&白銀公園
大正ロマンの雰囲気が漂う銀山温泉の街並みとその奥にある白銀公園のまとめ
「銀山温泉」は山形県の尾花沢市にある大正ロマン*の雰囲気が漂う温泉郷です。銀山川の両岸に沿って、大正末期から昭和初期(1920年代)にかけて建てられた和洋折衷の旅館が軒を連ねていて、日が暮れると温泉街にガス灯が灯ってさらにロマンチックな雰囲気になります。
*大正ロマン(大正浪漫)は、大正時代(1912年~1926年)の雰囲気を感じさせる文化や芸術を表現した言葉です。異国情緒が溢れるような和洋折衷が入り混じっているのが特徴で、建築や家具、服装などで取り入れられています。
<銀山温泉の見どころ>
銀山温泉街
銀山温泉は、NHK朝の連続テレビ小説『おしん』の舞台としても登場した温泉街です。レトロな旅館と銀山川に架かるたくさんの橋、両岸にはガス灯と石畳が並んでいて、夜になるとガス灯が暖かな光を放っています。大正ロマン風の衣装を着て温泉街を散策することができます。
和楽足湯
「和楽足湯(わらしゆ)」は銀山温泉街にある無料の足湯です。「しろがね湯」や「かじか湯」など、日帰りの観光客でも利用できる共同浴場もあります。
冬の銀山温泉
銀山温泉といえば、雪が深々と降り積もる冬の銀山温泉をイメージする人がとても多いです。
銀山温泉・白銀公園マップ
「銀山温泉」の名前の由来にもなった「延沢(のべさわ)銀山」は、銀山川のすぐ上流にあって、一帯は「白銀(しろがね)公園」として整備されています。銀山公園には、「銀坑洞」「夏しらず抗」などの銀山遺跡や「白銀の滝」「洗心峡(せんしんきょう)」などの美しい渓谷など、公園内にはたくさんの見どころがあります。銀山川に沿って遊歩道が整備されているので、四季折々の自然を楽しみながら1時間弱の散策ができます。
銀山温泉の歴史
「延沢銀山」は、室町時代(15世紀中頃)に加賀国(現在の石川県)の儀賀(ぎか)市郎左衛門によって発見されました。(儀賀市郎左衛門の銅像は白銀公園に設置されています)江戸時代の最盛期には、佐渡金山(新潟県)、石見銀山(島根県)、生野銀山(兵庫県)に匹敵する銀が産出されたので、日本有数の銀山として栄えましたが、産出量の減少により17世紀中頃に閉山。この頃、延沢銀山の坑夫によって「銀山温泉」が発見されました。延沢銀山の閉山後、銀山温泉は、湯治場として利用されていましたが、1913年(大正2年)の銀山川の大洪水で温泉街は被害を受けて、多くの旅館が壊滅しました。温泉の湧出量も減少し、長らく温泉街は衰退しますが、1926年(昭和元年)に新たな源泉が開発された事を契機に復興が始まりました。現在の銀山温泉の街並みは、大正後期から昭和初期(1920年代)にかけて建てられたものです。
<白銀公園の見どころ>
白銀の滝
白銀公園の入口付近には、落差22mの「白銀の滝」がしぶきをたてながら流れ落ちているので、滝から降り注ぐマイナスイオンをたっぷりと感じることができます。対岸には観瀑台があります。
銀坑洞
延沢銀山は、現在「延沢銀山遺跡」として、国の指定史跡になっています。中心的な遺跡は「銀坑洞(ぎんこうどう)」です。坑道内部を無料で見学できます。
夏しらず抗
「夏しらず抗」は、「銀坑洞」に行く途中にある大きな風穴で、夏でも涼しい風が吹き出しています。風穴の前にはベンチが設置されています。
せことい橋
「せことい橋」から「河鹿(かじか)橋」の周辺は、渓谷の景色や川のせせらぎが、心の垢を洗い落とせるかような清らかな雰囲気を醸し出しているので、「洗心峡」と呼ばれています。「せことい橋」から「籟音滝(らいおんのたき)」を眺めることができます。
銀山温泉へのアクセス
JR東京駅からJR大石田駅まで山形新幹線で約3時間20分。JR大石田駅から路線バスで約40分。
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