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桜島と西郷隆盛のイラスト

桜島

2021/04/13

旅行する前に知っておきたい!ウサギ教授が桜島観光の基礎知識を紹介するよ!

鹿児島県の錦江湾(鹿児島湾)に位置する桜島は、標高1117ⅿ、面積約80km²、周囲約52km、北岳と南岳の2つの火山からなる火山島です。かつては「島」でしたが、1914年(大正3年)の大規模な噴火で流れ出た溶岩によって大隅半島と陸続きになりました。現在でも小さな噴火を毎日のように繰り返している活火山ですが、麓や対岸にある鹿児島市、霧島市、垂水市、姶良市の4市は、鹿児島県本土人口の約54%にあたる約82万人が暮らしていて、活火山と都市が隣接しているという世界でも珍しい地域となっています。

錦江湾(鹿児島湾)のカルデラ(姶良カルデラ・阿多北部カルデラ・阿多南部カルデラ)のイラスト図

錦江湾は、火山の大噴火と地殻変動によってできたカルデラの海です。カルデラとは、火山活動によってできた大規模な凹地のことです。約10万5千年前、湾口部の「阿多カルデラ」の噴火と陥没によって錦江湾の入り口ができ、約2万9千年前の噴火と陥没で湾奥部の「姶良カルデラ」ができて、現在の錦江湾の形ができあがったと考えられています。

鹿児島県シラス台地のイラストマップ

鹿児島県の本土面積の約6割がシラスに覆われています。シラスは、白い砂の意味で、噴火の時の火砕流や空中に舞い上がった軽石や火山灰などが堆積したものです。桜島の噴火による火山灰と混同されがちですが、シラスのほとんどは、2万9千年前の姶良カルデラができた時の火砕流の堆積物です。

姶良カルデラの大噴火によるシラス層のイラスト図

広範囲にわたって堆積したシラスの厚さは100mにも達するところもあります。そのほとんどが平坦な台地を形成しているので、学校の教科書では「シラス台地」と習います。火砕流に覆われて同じ高さの台地になった後、川や大雨などの流水のはたらきによって浸食されて、現在の地形になったことが考えられています。

鹿児島県のシラス台地でサツマイモを収穫するイラスト

シラスは保水性に乏しく、痩せた土壌なので、鹿児島県のシラス台地では、サツマイモがよく栽培されています。サツマイモは肥料が必要ありません。肥料が効きすぎると葉ばかりが繁ってしまい、サツマイモが育たなくなります。シラス台地はサツマイモ栽培に適した土壌です。

桜島のマグマ溜まりのイラスト図

桜島は、約2万6千年前に姶良カルデラの南端にできた火山島です。姶良カルデラの海底下10km付近では、現在でも活発な火山活動を続けているマグマ溜まりがあると考えられていて、現在までに桜島の大きな噴火は17回繰り返されています。そのうち、過去1000年間の大きな噴火は3回記録されています。1471年、1779年、1914年です。

桜島と桜島フェリーのイラスト

鹿児島港と桜島の間を15分で結ぶ24時間運航のカーフェリーが最短15分の間隔で発着しています。

桜島(溶岩なぎさ公園のイラスト)

溶岩なぎさ公園は、桜島港から徒歩10分のところにあります。公園内には全長約100mと日本最大級の無料の足湯があって、桜島を背にして錦江湾や鹿児島市の市街地の景色を楽しむことができます。

桜島(月讀神社のイラスト)

桜島港のすぐ近くに鎮座する月讀神社は、天照大神の弟神である月讀命が祀られています。月の神、農業の神とされている月讀命の出生地は桜島であるという言い伝えが残っている神社です。

桜島(赤水展望広場の「叫びの肖像」のイラスト)

赤水展望広場には、2004年8月21日・22日に開催された長渕剛様の「桜島オールナイトコンサート」を記念して、50tの桜島の溶岩を使って制作した「叫びの肖像」と呼ばれるモニュメントがあります。

桜島(「黒神埋没鳥居」のイラスト解説図)

1914年(大正3年)の大噴火で、高さ3mもあった腹五社(はらごしゃ)神社の鳥居は、火山灰や軽石に埋もれて人の背丈よりも低くなってしまいました。当時の桜島の村長が噴火の脅威を後世に伝えるために、そのままの形で保存しました。この災害遺産は「黒神埋没鳥居」と呼ばれています。

「世界一桜島大根コンテスト」のイラスト

桜島大根は、桜島の特産(鹿児島県の伝統野菜)で、ギネスブックにも認定されている世界一大きな大根です。通常の出荷される桜島大根の重さは6kg前後ですが、ギネスブックに認定された世界一大きな桜島大根は、胴回り119cm、重さ31.1kgです。

毎年1月下旬の桜島では、全国の生産者が育てた桜島大根が勢ぞろいします。桜島大根の出来栄えを競いながら、さらなるギネスブックの認定を目指して桜島大根のコンテストが開催されます。

 

桜島までのアクセス

【飛行機】

羽田空港から鹿児島空港まで約1時間45分。

伊丹空港から鹿児島空港まで約1時間10分。

関西国際空港から鹿児島空港まで約1時間20分。

 

鹿児島空港バス乗り場から金生町バス停まで空港バスで約50分。金生町バス停から鹿児島港桜島フェリーターミナルまで徒歩約15分。

 

【鉄道】

大阪から

JR新大阪駅からJR鹿児島中央駅まで山陽・九州新幹線で約4時間。

福岡から

JR博多駅からJR鹿児島中央駅まで九州新幹線で約1時間30分。

 

JR鹿児島中央駅バス乗り場から水族館前バス停まで路線バスで約15分。水族館前バス停下車すぐ。

 

鹿児島港桜島フェリーターミナルから桜島港フェリーターミナルまで約15分。桜島フェリーは、平日102便、土日祝日は112便で運航しています。

 

この記事を書いた人

どもども

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