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ホーム > トラベルマガジン > 宮城県 > 米川の水かぶり

米川の水かぶりのイラスト

米川の水かぶり

2022/02/02

全身に藁を巻きつけたミノムシのような格好の神様がバケツの水を家々にかけまくる!

宮城県登米市の米川地区では、毎年、初午(はつうま)の日(2月最初の午の日。午は十二支のひとつ)に「水かぶり」と呼ばれる火伏せ行事が行われます。火伏せとは、神仏の霊力によって火事を防ぐという火除けの風習で、日本では古くから初午の日に雨が降らないと火事が多いという言い伝えがあるので、米川地区内の集落では、男たちが「御注連(おしめ)」と呼ばれる藁の装束をまとい、草履を履き、顔に炭を塗って集落の家々の屋根に水を掛けて練り歩きます。

米川の水かぶりが家々の屋根にバケツの水をかけているイラスト

800年以上の歴史がある「米川の水かぶり」は、国の重要無形民俗文化財に指定されています。2018年には「来訪神:仮面・仮装の神々」のひとつとしてユネスコの無形文化遺産にも登録されました。来訪神とは、年に一度、決まった時期に人間の世界にやって来るという神様のことです。

鐘を鳴らすヒョットコと天秤棒に手桶を担いだオカメが、水かぶりの一行よりも先に集落を歩いて門付けしているイラスト

鐘を鳴らすヒョットコと天秤棒に手桶を担いだオカメが、水かぶりの一行よりも先に集落を歩いて門付け(祝儀をもらう)してまわります。ヒョットコの先触れの鐘の音を聞くと、集落の人々は桶に水を汲んで家の前に用意して、水かぶりが屋根に水を掛けてくれるのを待ちます。

沿道に出て来た人々が、水かぶりが身につけていた藁を抜き取って家の屋根に上げて火伏せしているイラスト

また、沿道に出て来た人々は、水かぶりが身につけた装束の藁を抜き取って、魔除けのお守りにしたり、自分の家の屋根に上げて火伏せにしたりします。

火伏せで身に着けていた藁をすべて抜き取られてしまった水かぶりのイラスト

水かぶりの一行が約1時間をかけて集落をまわって終わる頃になると、裸同然の姿になってしまいます。

 

大慈寺山門広場までのアクセス

JR東京駅からJRくりこま高原駅まで東北新幹線で約2時間20分。JRくりこま駅から大慈寺まで車で約40分。

 

この記事を書いた人

どもども

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