宮沢賢治『銀河鉄道の夜』のモデルになった観光スポット(岩手県花巻市)
宮沢賢治の世界へようこそ!『銀河鉄道の夜』のモデルになったスポットを紹介するよ!岩手県花巻市から
宮沢賢治は日本を代表する童話作家です。岩手県花巻市の出身で、花巻周辺には代表作のひとつ『銀河鉄道の夜』にまつわるスポットがたくさんあります。銀河鉄道は、かつて岩手県にあった鉄道会社「岩手軽便鉄道」がモデルだったといわれています。岩手軽便鉄道は、後のJR東日本 釜石線に相当する路線を運行していました。
ジョバンニが通っていた小学校
『銀河鉄道の夜』では、主人公のジョバンニが小学校の授業で天の川について学ぶ場面があります。 この小学校のモデルは、宮沢賢治が卒業した「花城(かじょう)小学校」と考えられています。花巻市役所の駐車場内には、「花城小学校」跡として石標と記念碑が建っています。
ジョバンニがアルバイトしていた印刷所
学校の授業が終わると、ジョバンニは「町を三つ曲ってある大きな活版所」で活字拾いのアルバイトをしていました。この活版所は、宮沢賢治の詩集『春と修羅』を印刷した「大正活版所」がモデルになっていて、現在、建物はそのままに1階部分は菓子店になっています。
ジョバンニと友人カンパネルラが途中下車した「白鳥の停車場」
「イギリス海岸」にあるバス停留所には、ジョバンニと友人カンパネルラが途中下車した「白鳥の停車場」が再現されています。このバス路線はかっては岩手軽便鉄道の路線でした。バス停留所の近くにはイチョウの木もあります。
『銀河鉄道の夜』では、「白鳥の停車場」は「プリオシン海岸」へ向かう入口にあります。ジョバンニとカンパネルラが「プリオシン海岸」へ向かったように、「イギリス海岸」のバス停留所を下車して少し歩くと、「イギリス海岸」に到着します。
「プリオシン海岸」として登場するイギリス海岸
「イギリス海岸」は、宮沢賢治がイギリスのドーハ―海峡の白亜の海岸になぞらえて命名した北上川西岸の畔です。川に沿って運動場のように広がった白い泥岩層に興味を抱いて、何度も何度も足を運んだ宮沢賢治のお気に入りの畔です。
『銀河鉄道の夜』では、「イギリス海岸」は銀河の畔「プリオシン海岸」として登場します。「プリオシン海岸」のエピソードは、宮沢賢治の案内で大学教授が「イギリス海岸」で化石採集した時のことをモデルにしたものです。
「大きな橋のやぐら」と描写された朝日橋
『銀河鉄道の夜』で「大きな橋のやぐら」と描写された朝日橋の付近は、川に落ちたカンパネルラの捜索現場のモデルになったところです。
宮沢賢治童話村
宮沢賢治の世界観が体感できるテーマパークが「宮沢賢治童話村」です。村の入口にはジョバンニとカンパネルラが銀河へ旅立った「銀河ステーション」が再現されています。駅をくぐると、宮沢賢治のファンタジーな世界が飛び込んできます。
『銀河鉄道の夜』をイメージした壁画
JR花巻駅東口の近く、高さ10m長さ80mのコンクリート壁には、夜になると『銀河鉄道の夜』をイメージさせる幻想的な銀河の絵が浮かび上がります。花巻市が道路脇にある擁壁の圧迫感を軽減させたいという理由から1994年に描かれました。特殊な塗料で描かれているので昼間は見ることが出来ません。日没から午後10時までライトアップされています。
「めがね橋」と呼ばれる鉄道橋
岩手軽便鉄道時代、橋の上を渡っていく蒸気機関車を見て、宮沢賢治は『銀河鉄道の夜』を執筆したといわれています。
岩手県遠野市の宮守地区には、「めがね橋」と呼ばれる鉄道橋(宮守川橋梁)があります。5連アーチが連なる「めがね橋」の前には、岩手軽便鉄道時代の朽ちた石造の橋脚も一部残っています。日没から午後10時まで毎日ライトアップが行なわれています。JR東日本のSL銀河が定期的に運行しているので、宮沢賢治が生きていた時代の情景を体験することができます。
宮沢賢治記念館までのアクセス
JR東京駅からJR新花巻駅まで東北新幹線で約3時間。JR新花巻駅下車、新花巻駅前バス停から賢治記念館口バス停まで路線バス(土沢線)で約2分。
宮守川橋梁(めがね橋)までのアクセス
JR新花巻駅からJR釜石線に乗り換えてJR宮守駅まで約25分。JR宮守駅下車、徒歩約10分。
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