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「旧金毘羅大芝居」(金丸座) 歌舞伎のイラスト

旧金毘羅大芝居(金丸座)

2021/01/11

香川県の琴平町には江戸時代の芝居小屋が今も残っている。説明上手なスタッフが舞台装置について熱く語ってくれた。歌舞伎ファンじゃなくても楽しめる。今度来たときはリアルな歌舞伎が見てみたい。

香川県の琴平町にある「旧金毘羅大芝居」(金丸座)は、江戸時代末期(1835年)に建てられた現存する日本最古の芝居小屋です。琴平町には、古くから「こんぴらさん」の呼び名で親しまれている金刀比羅宮(ことひらぐう)が鎮座していて、江戸時代には「一生に一度はこんぴら参り」と言われるほど、全国から参詣者がたくさん訪れました。金刀比羅宮の周辺には「門前町」(有力な寺院や神社の周辺にできた商業の町)ができあがり、参詣者の楽しみとして歌舞伎・相撲・人形芝居などの興行が打たれるようになりました。

「旧金毘羅大芝居」(金丸座)のイラスト

「金毘羅大芝居」は、江戸や大坂の人気の歌舞伎役者が舞台を踏み、その舞台を鑑賞した金刀比羅宮の参詣者によって全国に「金毘羅大芝居」の名前が広まりました。

旧金毘羅大芝居(金丸座)の花道のイラスト

しかし、時代の移り変わりとともに人々の娯楽も変化して、明治時代以降、一時は映画館になった時もありましたが、江戸末期の重要な劇場建築として評価されて、1970年に国の重要文化財に指定されました。1972年から4年の歳月をかけて現在の場所に移築復元して、跡地には歴史民俗資料館が建てられています。

「旧金毘羅大芝居」(金丸座)の床下(奈落)にある人力の舞台装置のイラスト

1985年より毎年4月に「こんぴら歌舞伎」が公演されていて琴平町の春の風物詩にもなっています。公演がない時は、舞台・客席・控室・舞台装置など舞台裏が一般公開されています。見どころは、「奈落」と呼ばれる舞台や花道の床下です。床下の深さは2.5m、壁は石積みになっていて足元は土間になっています。暗い場所が地獄をイメージさせるので、地獄を意味する「奈落」と名付けられました。奈落にある舞台装置はすべて人力で動かします。

館内はスタッフと一緒に見学するのがおすすめです。

 

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どもども

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