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鳴門海峡と大鳴門橋と渦潮クルーズ船のイラスト

鳴門の渦潮

2020/12/30

海上45mのガラス床からのぞき込む世界最大級の「鳴門の渦潮」はスリル満点!ガラス床が抜けてしまうんじゃないかって思わず足がすくんでしまいました!

鳴門海峡は、兵庫県の淡路島と徳島県の大毛島の間にある約1.3kmの海峡です。鳴門海峡と言えば、渦潮がとても有名で、イタリアの「メッシーナ海峡」、アメリカの「セイモア海峡」と並び、世界三大潮流のひとつと言われています。

鳴門海峡の渦潮のメカニズム

鳴門海峡周辺イラストマップ

鳴門海峡の渦潮は、約6時間毎に起こる播磨灘と紀伊水道の干満によって生じる潮の流れと関係しています。鳴門海峡は、瀬戸内海の播磨灘と紀伊水道の二つの海域に接続しています。播磨灘が満潮の時は、紀伊水道は干潮となるので、播磨灘から紀伊水道へ潮が流れ込みます(これを「南流」といいます)。また、紀伊水道が満潮の時は、播磨灘が干潮となるので、紀伊水道から播磨灘へ潮が流れ込みます(これを「北流」といいます)。大潮の時は、播磨灘と紀伊水道の海面の水位差は1.5mになります。

渦潮のメカニズム(紀伊水道と播磨灘の潮の干満)概略図

鳴門海峡の海底の地形と潮の流れによって渦潮が発生します。鳴門海峡の海底はV字型に深く落ち込んでいて、最深部は約100mにも達します。潮が鳴門海峡を通り抜ける時、海峡中央は抵抗が少ないので、潮の流れが速く、両岸部は浅瀬などの抵抗がかかるので、潮の流れは遅くになります。潮の流れの速度差によって回転力が生じて海面に大小たくさんの渦潮が発生します。大きい渦潮は直径15mになりますが、大潮の時は、直径30mになることもあります。鳴門海峡では、6時間毎に播磨灘と紀伊水道の両側で交互に渦潮が発生します。

渦潮のメカニズム(鳴門海峡の海底の地形と潮の流れ)概略図

速い潮の流れと遅い潮の流れの境目付近に渦潮が発生するというメカニズムから、鳴門海峡の両岸付近に「右巻きの渦潮」と「左巻きの渦潮」が発生すると考えられますが、実際のところ、潮の流れが播磨灘から紀伊水道へ流れる「南流」時は、鳴門側に「右巻きの渦潮」が、反対に潮の流れが紀伊水道から播磨灘へ流れる「北流」時は、淡路島側に「右巻きの渦潮」が発生します。

渦潮のメカニズム 鳴門海峡の潮の流れ 概略図

つまり、鳴門の渦潮は「右巻きの渦潮」がほとんどです。南流時の淡路島側では、まれに「右巻きの渦潮」のようなダイナミックさはないですが「左巻きの渦潮」が発生するようです。北流時の鳴門側では、海底の地形が影響して「左巻きの渦潮」が発生しません。

大鳴門大橋

鳴門岬(道の駅「うずしお」)の顔出しパネルのイラスト

鳴門海峡に架かる橋が「大鳴門橋」です。1985年に完成しました。全長は1629m、主塔の高さは約144mの吊り橋です。橋は上下の2層構造になっていて、上層部分は自動車専用道路、下層部分は鉄道専用として新幹線が走れる構造になっています。

渦の道 展望室のガラス床から渦潮を見ているイラスト

かつては本州の神戸から明石海峡大橋(1998年完成)、淡路島、大鳴門橋を経由して四国の徳島を結ぶ新幹線ルートの建設が計画されていました。しかし、淡路島と本州を結ぶ明石海峡大橋が自動車道路専用の単独橋として建設されたので、2000年に徳島県が中心となって大鳴門橋の鉄道部分に450mの遊歩道「渦の道」として改修しました。海面から高さ45mのところにある遊歩道の展望室は一部ガラス床になっていて、そこから渦潮を観察することできます。また、遊歩道には途中4か所の休憩所が設けられているので、大鳴門橋からの眺めを座って楽しむこともできます。

うずの丘 大鳴門橋記念館

大鳴門橋と鳴門海峡を背景に「うずの丘 大鳴門橋記念館」の大きな玉ねぎのオブジェ前で記念撮影しているイラスト

兵庫県淡路島にある「うずの丘 大鳴門橋記念館」は、エンターテイメントやグルメなどが楽しめる複合施設です。1階には「鳴門海峡の渦潮」について学習できる「うずしお科学館」が併設しています。淡路島特産の玉ねぎの大きなオブジェがあって、大鳴門橋と鳴門海峡をバックに記念撮影することができます。

大鳴門橋架橋記念館

「大鳴門橋架橋記念館」(エディ)でプロジェクションマッピングを使った渦潮の疑似体験しているイラスト

徳島県にある「大鳴門橋架橋記念館」(愛称:エディ)は、「渦」と「橋」をテーマに鳴門の渦潮のメカニズムや大鳴門橋の構造などを紹介している施設です。「大鳴門橋架橋記念館」(愛称:エディ)では、プロジェクションマッピングを使った渦潮の疑似体験ができます。触れると映像が変化して部屋全体に渦が巻き起こります。

鳴門海峡で渦潮クルーズを体験しているイラスト

観光船を利用すれば大迫力な渦潮を間近で楽しむことができます。

 

この記事を書いた人

どもども

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